死んだらどうなるか

哲学的な問いかけではなく、日頃利用しているいろんなサービス、特にオンラインのもののアカウントや登録してある個人情報がどうなるのだろうかという疑問。

まず、死亡するあるいは一定期間行方不明になると戸籍や住民登録が消滅する。それらをベースとして定期的な更新作業が必要なもの、たとえば運転免許証やパスポートなども、遅くとも次の更新時には消える事になる。預金や債権、債務など財産は相続されて相続人に管理されて、レジットカードなども停止することになる(と思う)。このように、個人認証の過程が戸籍等の一次情報とあまり距離を置かずにリンクしているうえ更新が伴うもサービスはいずれアカウント停止、消滅に至ることになる。

では、一次情報とリンクしていない、あるいはリンクしていてもかなり弱いものはどうなるのだろうか。特にユーザとサービス提供者の間で、物理的な接触が無いオンラインのサービス。有料サービスであればたいてい、利用料の支払いが滞るとアカウントが停止、消滅するので過程はよくないが、まあよしとしておく。問題となるのは、最初の個人認証が甘いものでかつ更新が伴わない無料のもの。たとえば、このはてなダイアリーmixi、MSNなど。これらはサービス利用をはじめるにあたって、厳密な個人の特定を行うことがなく、アカウントの更新作業もない。もし、明日、事故なり事件なり災害なりでおいらが死んだりオンラインになれなくなったとしたら、その先この日記やアカウントはどうなるのだろう。

はてなmixiGREE利用規約を読んでもユーザ死亡を想定したような条項はなかった。アカウントの停止や削除は、サービスの利用に不正があったとき以外はユーザ本人の意思表示(パスワードで認証を行った後のWebページ上での作業)でなければなく、本人以外の者がアカウント削除の申し出をすることができないし、これらサービスを利用していることを近親者が知らない事も多い。こういったサービスのユーザ層は若年者が多いので、今のところさほど問題にならないかもしれないが、命あるものの死は必然である以上、後々必ず大きな問題になるはず。新興のオンラインサービス提供者は、アカウントやユーザ認証、個人情報管理についてユーザ死亡時の手続きを早期に定め明示すべき。

そして、一般的な個人情報保護の議論も、死亡の前提を加えるべきだと思う。