数学の基本的な才能

今日の新聞(信毎)に、秋山仁先生のコラムが載っていた。「日常の生活をつつがなく送る能力があれば、あとは努力さえすれば大学に入る程度の数学はマスターできる」とのこと。その日常の生活をつつがなく送る能力とは、

  1. 集会場の玄関に脱ぎ散らかっている靴の中から、自分の左右の靴を揃えて指定された靴箱にしまうことができる
  2. 今まで作ったことのない料理を、レシピを見ながらこしらえることができる
  3. 意味の分からない単語を辞書で調べることができる
  4. 最寄りの駅から自宅までの経路を示す地図が書ける

で、その心は

  1. 一対一の対応を二度引き続き行う能力
  2. 文章を読み、段取りを考え、量を計り、状況を観察する能力。新しい技能を自力で獲得する行為。
  3. (日本語なら51進数の)順序関係を把握する能力
  4. 三次元の世界を二次元の世界に射影、抽象化する能力

ということ。これらができて数学が出来ないのは、その原因は明白で本人が(数学に対して)怠け者だったから。なるほど、と納得してみた。

ところが、すこし考えてみたり街を見回してみると、そもそもこれらのことが満足にできない人が実は多いのではないかとも思えてきたりもした。というか、こういう能力が無くても実は生活できちゃう世の中になっちゃっているので、能力が育たなくなっているとも言える。

じゃあ自分はどうなのかと省みてみるが、その結論はここには書かないでおこう。