地震続き
「新潟県中越地震」と命名。一夜明けて、様々な地震の被害が判明してきている。
地震そのものの現象
- ユーラシアプレートと太平洋プレートの衝突によるひずみにより広い範囲で断層が動いた。
- 最大加速度が1750ガル。
- 長さ約21km、幅約10kmの断層が約1.8m動いたと推定。
- このタイプの地殻変動による地震は地表に近い部分で発生し、一回で終わらずにしばらく続く。
- 今後、M5.0クラス以上の余震が発生する可能性は40%以上。
1750ガルなんて・・・。兵庫県南部地震(阪神淡路大震災)で800〜900ガルほど。昨年の宮城県沖地震が2037.1ガル。重力加速度が980ガルなので、1750ガルの加速度で上下に振動したら、浮き上がります。・・・新幹線が脱線しても何ら不思議はないし、むしろよく脱線だけで済んだ。たいていの構造物はこんな加速度は想定していない。高架が崩落することも考えられた。逆に言うと宮城県沖地震でよく新幹線が脱線しなかったなと。
まあ、加速度の他にどの程度の周期でどの方向にどのくらいの時間振動するかも重要なんだけど・・・ちなみにピーク時は
高加速度で、低周波ほど振幅と最大速度は大きくなる。どちらにしろ怖い。気象庁の観測器以外の測定データから、震度7相当という試算もある。
人的被害(午後10時)
- 死亡21人
- 負傷1800人
- 避難8万2千人
倒れたり崩れてきたものの下敷き、負傷や断続的に続く揺れによるショックなど。
生活
- 中越地域各地で、電気、ガス、水道がストップ
- 電話も通じにくい状況
- 物流が止まり、食料が不足。1日に22万食の補給が必要。
- 病院には負傷者などが相次いで搬送。水の供給が制限されているので、衛生面などで不安。
- 役場、消防、警察は情報収集、負傷者救出、混乱整理、避難誘導など。
- 自衛隊も災害出動
- 被災地に雨が接近中。気温、体温の低下や土砂崩れに注意が必要。
柏崎刈羽原発は地震直後でも通常運転とのこと。そのふもとでは停電。地元が停電なのに、その中に立っている原発は首都圏の電力安定供給のために稼働を続ける。なんとも滑稽。首都圏の人間のどれだけがそのことを理解したうえで生活しているか。
交通寸断
新潟に住んでいたときは、長野への帰省や東京方面への行き来などに新幹線、北陸道、関越道ともよく使っていたので、こういうことになって非常に残念。
公共交通ストップ
- 上越新幹線、新潟-越後湯沢 たにがわのみ運転、とき終日運休
- 信越本線 柏崎-東三条
- 上越線 長岡-水上
- 飯山線 全線
- 越後線 吉田-柏崎
- 只見線 小出-只見
- 北越急行ほくほく線 全線
- 新潟-池袋をはじめ、新潟県内を発着経由する高速バス
新潟-東京は移動できない・・・。北陸道、信越線が止まっているので、長野経由もだめ。磐越道、磐越西線で郡山経由か。
陸路がほぼ完全に断たれたのうけて、日航と全日空が羽田-新潟便を臨時に一往復運航。新幹線は脱線のほか、レールがもげたり、高架やトンネルのコンクートが剥落しており数日中の復旧は難しいということでしばらく航空路になりそう。
信越線が不通なので、日本海縦貫線の機能もマヒ。被災地以外にも大きな打撃となりそう。
中越は日本屈指の米どころでちょうど稲刈りを終えた時期。魚沼産コシヒカリといえば有名だけど、物流が途絶えたことで、それらの出荷もままならいかもしれない。