William Philips の講義

1997年ノーベル物理学賞の William Philips 氏の講義があった。うちの大学がCOEに指定されているコヒーレント光科学の事業の一環。

講義がすべて英語ですすめられたうえ、近代物理学は量子力学や相対論をお触り程度に勉強したことがあるくらいなので、話の内容は断片的にしか分からなかった。

Philips氏がノーベル賞を受賞したレーザー冷却がテーマ。レーザー冷却、すなわちレーザーを使って原子の運動エネルギーを奪うというのは原子や光の振動(=時間)とも深く関わっていること。なので、話の2/3はまず原子や光の振動についての話があり、原子時計や量子スピン、光のドップラー効果、運動系や重力系での時間の遅れ、その応用技術としてGPSの話があり、それからレーザー冷却の話になった。最後のほうはまったくもってちんぷんかんぷん(英語が分からないという理由が大きい)だったが、ボーズ・アインシュタイン凝縮が重要なキーワードだというのは分かった。

ところで、同じ式の中で2つの値について、ひとつはvelocity、もうひとつはspeed(speed of light 光速)としていたけど、力学においてvelocityとspeedの違いって何だろう?ベクトル量とスカラ量?それとも変数と定数?

実は、ノーベル賞学者の話を直接聞くのは今回が初めて。スーパーカミオカンデに行ったときは小柴先生とは入れ違いで会えなかったし。(もっとも、当時はまだ受賞前)

それにしても、この一週間は人の話聞いてばっかりだったような気がする。