太陽系の惑星の行くえ
昨日あたりからテレビや新聞、Webニュースでも盛んですね。太陽系の惑星が12個になるか、冥王星が除外されるのか、という瀬戸際。もともとは、惑星の定義があいまいだったことが原因で、ここできっちりけじめをつけようということ。そもそも太陽の回りを公転する天体は、良く知られる惑星の他にも、小惑星、彗星などもあり、「恒星を焦点に公転する」だけじゃ定義として弱いわけで、おいらも昔は「彗星は惑星じゃないの?」などという疑問を持ったもの。
国際天文学連合総会の「惑星の定義」の原案は、
- 自己の重力平衡によりほぼ球形を形成する程度の質量を持つもの
- 恒星の重力圏にありその周囲を公転する、恒星でも衛星でもないもの(衛星は「惑星との共通重心が惑星内にある天体」と定義)
な天体を惑星とし、さらに
- 太陽系の惑星のうち、ほぼ円形の公転軌道を持ち軌道傾斜角が小さい、1900年以前に発見されていたもの(水金地火木土海天)を「Classical Planets(古典惑星)」。セレスは上記の定義から惑星だが、歴史的理由により、他の Classical Planets と区別するため、 「Dwarf Planet (矮惑星)」
- 冥王星に代表される離心率と軌道傾斜角の大きい軌道を持つものを「Plutons(冥王星族)」
- 太陽を回る他のすべての天体は、まとめて「Small Solar System Bodies(太陽系小天体?)」
とクラス分けしようというもの。
この結論は24日の国際天文学連合の決定を待つことになるのだが、はたしどうなるか。おいらとしては、ちゃんとけじめをつけて、まず三つの天体を太陽系の惑星の仲間として受け入れるのがいい。すでに追加候補が12個ほどあるが、後々、新たな天体が発見確認されて惑星として加わって行くのはロマンがあっていいじゃないか。前提として「古典惑星」の学問的歴史的な価値や重みはきちっと確認した上でね。
新しい元素が発見されて周期表が書き換えられて行くのと同じさ。どれだけ重い元素が発見されても(人工的に作られても)、水素からウランまでの天然元素の価値がなくなるわけではないように。