H2ロケット7号機

H2ロケットの7号機がじつはまだ種子島の倉庫に眠っているらしい。新造されてくるH2Aロケットのために、場所を譲らなくてはならないのだが、処分方法に困っているうえ、JAXA発足のさいの財産処理で資産価値1円と査定されてしまった。哀れすぎる。

なんでこんなことなったのか。7号機に載せる予定だった人工衛星の製造が遅れたために、8号機が先に打ち上げられて失敗し、打ち上げを延期している間にそのままH2ロケットは役目を終了。後継のH2Aロケットへ移行となってしまい、190億円かけてかけて作られた7号機はそのままお蔵入りとなってしまった。

こんなことになるなら、ペイロードにダミー衛星でも載せて試験打ち上げして、のちのために経験とデータを得ておくべきだった。2001年のH2A初打ち上げ以来、大型ロケット発射場はH2A仕様となっているので、H2は2度と打ち上げられない。それこそ無駄というもの。

そのH2Aも昨年の失敗以来、打ち上げは延期中。今の日本のロケット技術で一番必要なのは、一本でも多く打ち上げて経験とデータと積むこと。純国産大型ロケットは先代のH2と合わせてもまだ13本しか打ち上げていなのだよ。米露欧はどれだけの成功と失敗を積んできているか。金勘定している人たちはそれが分からんのです。